病院☆パラダイス(4)


ふぅぅぅ・・・・

突然、耳に生あたたかぁぁぁぁぁい息が吹き込まれた。


 うひゃあっ!!


ぞぞっと鳥肌が立ち、反射的に耳を押さえて立ち上がる。

「な、何するんですかぁっ??!」
あわわと、あわてふためいている俺に、にこりと笑ってドクターは言った。



「検査。」



 なんですか それ〜〜〜〜〜〜〜〜〜??!!



頭がぐらぐらする。
両手を自分の側頭にあてて必死に平常心を取り戻そうとしていると
ふいに腰をひきよせられ、捕まえるように抱きしめられた。


ドクターの顔が俺の顔に近づいてきて、反射的に目と口をぎゅっと硬くつむる。

ベロンと口唇をなめられ、ぎょっとして顔の緊張を解いてしまと、
それを狙ったかのように口の中にドクターの舌がわりこんできた。

「んんん〜〜〜〜〜!!!」

あらがうけれどドクターの力は強い。
あらがう俺の力をものともせず、ドクターの舌は執拗なほど口腔内をまさぐっていく。
それがまた、・・・うまい。
男とキスなんて、うげぇってかんじなのに嫌悪感どころか
ゾクゾクしたものが背中を走る。
「んん・・・」
体から徐々に力がぬける。
それに感づいたようにドクターのキスが優しくなってきた。
頭がボゥっとして・・・もう、どーにでもしてって感じかも。


腕をだらんとさせ、ドクターに体をあずけるような格好になってしまう。


ちゅっと音をたててドクターの舌が離れた。
そのまま、その口唇が耳元に移動する。


「んっっ」
ぴくんと体がはねた。
やわやわと、口で耳たぶを悪戯される。
「 ひゃっっ 」
ふいに、耳の軟骨あたりを噛まれた。
痛いようなこそばいような感覚に目をぎゅっとつむって耐えると
「こんなとこも感じるんだ。かわいいね…」
と言ってドクターは俺の内太ももに手をのばしてきたっっ。



 ・・・・な、何やってんだ??!
 てか、何されてんだ、俺・・・??! 



はっと我に返り、
真正面からドクターをにらむ。


「どうしてこんなことするんですか 大森センセイっっ」
自分の顔が真っ赤になっているのを感じる。
怒りの為かさっきのせいかは 実際、よくわからない。
そう考えるとよけいにモヤモヤしてきて、なんだか目がうるんできた。
ドクターの顔が、よりいっそうほころんでいる。
さらに俺の怒りのレベルは上昇する。


「俺、帰ります!!!」
そう言って立ち上がろうとした瞬間、



「ひっっ」



突然与えられた痛みに立ち上がることができなくなってしまった。

ドクターが、俺のあそこを強く握ったのだ。



「 あ あ あ ・・・っ」



そのままやわやわと揉まれる。
痛みのすぐ後のやわらかい刺激なだけに、腰がきゅっとなる。
「帰ってもいいけど、つらくない?」
ドクターの声が意地悪そうに問う。


・・・俺のあそこは、刺激に耐え切れずしっかりと勃ってしまっていた。



 馬鹿!!俺の体のバカぁぁぁぁぁ!!!!



「やめ・・・て く ださい !! ひと、来たら・・・っ」

消えかけの理性でそう言う。
だけど、どうやら言葉の選択を間違えてしまったらしかった。



「誰も来ないと思うけど・・・
 そうだね、まあ 君がそう言うなら。」


ドクターは嬉しそうに言うと、スっと立ち上がり さっさと扉の鍵を閉めて戻ってきた。
満足そうにかけている眼鏡をくいっと持ち上げる。


「ここの部屋は特殊でね。
 中からもこのキーが無いと開かないんだ。」

ちゃらちゃらと目のまえでキーが揺れる。



 ウ・・・ソ、だろぉ??!!!!



より一層、状況を悪化させてしまった。




「さ。これでもう邪魔がはいる心配はないよ。」





 バカ〜〜〜〜〜〜〜〜俺のばか〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!





心の中に、青ざめた俺の絶叫が響いた。 



鬼だ。このセンセイ!!!


完全に理性がもどってきた。だけどもパニックは続いている。


「大森センセイ。俺、男ですよ??!わかってます??!!!」
うったえるように問い掛けると、

「わかってるよ。女の子だとこれはついてないしね。」

と、ドクターはもうすでに反応してしまっている俺のを、
きゅっとつまむように握った。


「ぅあっ」


おもわず声がもれる。

「かわいいね」
にこにこ(ニヤニヤ?)しながら、ドクターは俺の股間の前まで顔をずらしていく。
 
 ま、まさか !!?

長い指がきように俺のベルトをはずしてズボンのチャックをおろそうとしている。



「やめてください!!やーーめーーてーーくーーだーーさーーいいぃぃ!!」



必死でドクターの頭を引っぺがそうとぐいぐい押す。
ドクターの髪が乱れた。
だけれどドクターの手は止まらない。

「大森センセェっっ」

さらに激しくあらがった時だった。


    シュッッ 
      かたん・・・




音がしてドクターの顔から眼鏡がはずれた。
しかもそれだけではなく、フレームの金具の部分はドクターの頬を
きれいに一すじ、引っ掻いていた。

「セ、センセー・・・」


口を金魚のようにパクパクとさせてしまう。


「ち・・・・ 血・・・   。」



あまり深くは無い傷だけど、ドクターの頬にはうっすらと
血がにじんでいる。
「ん?ああ。
 大丈夫。ほおっておけば。」
ドクターはとくに痛くも痒くもないような顔でそう言った。
「でも、血っっ  ・・・ !!」



・・・実は、なさけない話だけど俺は痛そうなことが大嫌いなのだ。
注射とかは まだ平気なほうだけど『傷』はどうも苦手で、
実習中は気をはっているからなんとか大丈夫だけど
他人の血とかを、いざ見るとなるとひぇぇっとなってしまう。
もちろん、今も例外じゃない。



ひょぇ〜〜っと青ざめてドクターの頬を見つめていると、
「じゃぁ・・・」
と言ってドクターは頬を近づけてきた。

「これ、舐めて。」

「で、できなっっ」

首をふるふると振る。

「誰のせい?」
ドクターは、ちょんちょんと自分の頬を指差して微笑む。



 お、俺のせい??!
 違うよな??
 だって…、だってセンセイが俺にこんなことしなけりゃっっ



オロオロとしている俺をドクターは横目でにらむようにみつめた。



 ドキッ

ドクターの目つきが、なぜか妙に俺の鼓動を速める。

男の色気というか・・・
なんか妖しいフェロモンがただよっているような気がして、
おれは目をパチパチさせてしまった。



「なめて」



命令されるようにもう一度言われて、
俺は催眠術にでもかかったように自分でもわけのわからないまま


「はい。」


と、答えてしまっていた。






答えてから、ハっと気づく。



 ふ、不覚!!!!
 色気にまどわされたぁぁぁぁぁ!!!?



頭の中がぐるぐるしっぱなしだ。


 だけどドクターも卑怯だ。
 こんな端正な顔で、こぁんな至近距離ですごまれたら脅されたが同然、
 誰だって否が応でもOKしてしまうにきまってる!!
(と、思う・・・)



「はい」と言ってドクターは頬をつきだしてきた。
すごすごと顔を近づけて血をなめ取る。



 鉄っぽい〜〜〜〜



思いながら舐めていると、ドクターの顔が不意に動いた。

「んんんんんん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ」

またもやドクターの舌が口の中に入り込んできた。
しかも俺は舌をだしていたのでさっきよりも、より激しくからまされる。


ドクターの口の中まで舌を導き出されちゅちゅっと吸われる。
音が、口腔内で反響して耳にとてつもなくいやらしい音となって伝わってきた。
脳みそまでとろけそうになってくる。



 やばい・・・流されそ・・・!!



一生懸命がんばって平静を保とうと手をじたばたさせると、
ドクターは口唇をはなした。




「どうしてそんなに抵抗するかなー」

色素の濃い、切れ長の男らしい目が真正面からみつめている。
なんだかまたもや魔術にかかったみたいにボーっとなる・・・



 って、流されるなじぶーーんーーーー!!!



「はなしてくださいっっ」
さらに手をじたばたすると、


「・・・しかたない。」
と言ってドクターは少し悩んでいるようにため息をこぼした。


 
 やったぁ。解放されるぅぅ??!!



安心したのもつかの間、ドクターは自分のポケットから何やらひものようなものを
取り出すと、素早く俺の両手を縛り上げた。


「なっっ??!」



 何これ!! 聴診器 ??!



ひものようなものは聴診器だった。
かしゃん と、金属の部分がこすれる。
でも・・・


 聴診器なら管の部分がゴムだ!!
 がんばればぶっちぎれるはず!!!!


そう思って力を込めようとすると、



「この聴診器、特別にあつらえて作った とびきり性能が良いやつだから・・・
 日本で買ったら、3万円はするかなー。」



と、ドクターはわざと聞こえるような声でつぶやいた。



「オニ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っっっ!!!!!!」



俺の絶叫を横目で見ながらドクターはニヤリと微笑んだのだった。




どうしようどうしようどうしよう!!!!

頭の中がパニックでいっぱいになる。


 落ち着け俺!!考えろ・・・
 一番良い方法を考えるんだ・・・っっ


ぎゅっと目をつむる。

しかし考えだしてすぐ、俺はあることに思い至った。

「センセイ!!」
ドクターを見上げる。「ん?」と言ってドクターはみつめ返してきた。

「俺たち、男同士ですよね?」
「うん。そうだね」
「それなら・・・っっ。
 いれるとこ、ありませんよね??!」

きらきらした目でみつめる。


 そうだよ!!男相手だったら入れるとこないじゃん!!
 でも、だったら・・・
 さすりあいっことか?
 う゛・・・。
 それはそれで嫌だ・・・
 でも・・・とりあえず早く解放されたし・・・
 なんとか、だましだましで!!!!


複雑な気持ちを隠すようにドクターを見上げていると、突然
ドクターは大声を上げて笑い出した。
きょとんとして見ていると
ドクターは『くっく』と喉で笑いながら答えた。

「たしかに。男には膣みたいに男性器を受け入れるように作られた
 器官は無いね。」
まだドクターの笑いは止まらないらしく、声にところどころ
笑いが混じっていた。

「でも、もう1つあるだろ?」
目じりは下がげたまま、ぴたっと笑いをとめる。

「え?」
ドクターの言葉にわけがわからないでいると、



「こ・こ。」

と言ってドクターはある部分をズボンの上から指差した。


「ここっ・・・て・・・
 おしり―――――――――――――??!!!!」


俺が絶叫すると、「そう」と言ってドクターはニコリと笑った。



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